Anker(アンカー・ジャパン)の企業分析|競合・採用・年収を整理

外資転職・外資就活のキャリア相談|3ヶ月伴走サポート

【3ヶ月徹底サポート】外資転職・外資就活のキャリア相談を実施!手厚くサポートします。詳細は以下ページをご覧ください。

サービスページを見る

アンカー・ジャパンは、充電器の「Anker」などを展開するAnkerグループ(親会社は中国のAnker Innovations)の日本法人です。グループ売上の半分を占める充電分野では、日本でも充電器やモバイルバッテリーを売るエレコム、UGREEN、Belkinなどが競合にあたります。この記事の情報は2026年9月30日時点のものです。受ける前の要点は3つです。

  • 少人数で売上の大きい日本法人:社員202人(2026年4月時点)で、2025年の売上は約830億円。求人票によると、マーケティングや営業の意思決定は日本法人で完結します。
  • 新卒の枠は小さい:新卒の採用数は直近3年度で年2〜4人。2027年卒の募集では、英語は「おおむねTOEIC800点以上」が条件でした。
  • 品質問題の経緯も知っておく:2025年に自主回収が続き、経済産業省の求めで製造・品質管理体制などの改善策を報告しています(2026年1月公表)。

アンカー・ジャパンの基本情報

公式の会社情報と採用ページをもとに整理しました。

項目 内容
正式社名 アンカー・ジャパン株式会社(Anker Japan Co., Ltd.)
設立 2013年1月
代表者 代表取締役CEO 猿渡 歩
本社 東京都港区赤坂(赤坂トラストタワー8階)
事業内容 デジタル製品の開発・製造・販売(Ankerグループの日本法人)
従業員数 202名(2026年4月時点、正社員・契約社員)
売上 約830億円(2025年)
主なグループ会社 アンカー・ストア(直営店の運営、2021年設立)、アンカー・テック(横浜、2022年設立)、Anker XEED(スポーツチームの運営など、2026年4月設立)、韓国の販売会社

親会社のAnker Innovations(中国名:安克創新)は、登記上の本社・事務所が中国・湖南省長沙市にあり、2020年8月に深圳証券取引所に上場しました(Anker Innovations 2025年年次報告書)。2026年7月2日には香港証券取引所のメインボードにも上場しています(アンカー・ジャパンのお知らせ、Davis Polk)。

アンカー・ジャパンによると、日本はグループで米国に次ぐ2番目に大きな市場で、売上は2018年に初めて100億円を超え、2025年には約830億円になりました(Anker Summer Internship 2026)。

事業の特徴:グループの数字と日本法人の位置付け

グループ全体の数字は、2025年の年次報告書から抜き出しました。

項目 2025年の数字
売上高 305.14億元(前年比23.49%増)
製品別の構成比 充電・蓄電 50.47%、スマートホームなど(eufy中心) 27.11%、オーディオ・映像 22.39%
地域別の構成比 北米 46.31%、欧州 26.71%、中国とその他の市場 26.97%
販売チャネル オンライン 70.22%(うちAmazon 52.29%)、オフライン 29.78%
研究開発費 28.93億元(売上高の9.48%)
従業員数 6,304人(うち研究開発人員が56.30%)

地域別の構成比に日本は単独で出てきませんが、同じ報告書の注記(セグメント情報)では日本が報告セグメントの一つです。2025年の日本セグメントの営業収入は約40.2億元(2024年は約34.7億元。いずれもグループ内取引の相殺前)でした。

日本法人を受ける人が押さえたい特徴は次の3つです。

  1. Amazonを軸にしたEC販売:グループ売上の半分強がAmazon経由です。日本法人の新卒募集でも「EC戦略担当」が職種の一つでした。Amazonの事業の仕組みはAmazon企業分析も参考になります。
  2. 日本ではオフライン販売を伸ばす段階:アカウントセールスの求人は、家電量販店などのオフライン(リテール)領域の拡大を「次の大きな成長の柱」としています(求人:アカウントセールス)。
  3. 日本独自の裁量:採用ページでは、日本国内のコラボ製品や、グローバルの素材を使わずに作ったCMを、日本法人が主導した例として挙げています(アンカー・ジャパン 採用情報)。

2025年の自主回収と経済産業省の指導

Anker Japanの製品回収情報には、2025年の掲載分として1月(紛失防止トラッカー)、6月(モバイルバッテリー)、10月(モバイルバッテリー・スピーカー)の3件が載っています(Anker Japan 製品回収情報)。規模の大きい6月と10月の回収と、経産省の対応は次のとおりです。

  • 2025年6月26日:モバイルバッテリー4製品の自主回収を発表。品質基準を満たさない部材が含まれ、発火などのおそれがあるためです。対象は計47万8,002台で、7月4日に経産省がリコール情報として公表しました(アンカー・ジャパン 回収受付ページ、日本経済新聞 2025年7月5日)。
  • 2025年10月21日:モバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」とスピーカー3製品、計52万2,237台の自主回収を発表。リチウムイオン電池のセルを作るサプライヤーの製造工程で一部の製品に異物が混入し、発火などにつながるおそれがあるためです(アンカー・ジャパン 回収受付ページ、日本経済新聞 2025年10月21日)。
  • 2025年10月21日(経産省):経産省は、回収の対象製品で41件の重大製品事故の報告を受けていることなどから、国内で販売するリチウムイオン電池関連の全製品の総点検、製造・品質管理体制、回収の周知と進み具合について、同社に報告を求めました(経済産業省 2025年10月21日)。
  • 2026年1月13日:経産省が同社からの報告を公表。サプライヤーの品質基準の見直しと工場監査、製造現場の管理システムの刷新(トレーサビリティの強化)、検品の強化などが挙げられています。総点検では重大製品事故につながる不適合は見つからなかったと、同社は報告しています。経産省は、これらを製品安全の向上に役立つものと確認しました(経済産業省 2026年1月13日)。

品質やカスタマーサポートの職種を受ける人は、報道の見出しだけでなく、回収の理由と改善策まで把握しておくと話がかみ合います。

Ankerの競合:充電分野の3社と比べる

Ankerの競合は製品カテゴリーによって変わります。売上の半分を占める充電分野で、日本でも充電器やモバイルバッテリーを販売している3社を、公開情報で並べました。

会社 本社・創業の地 公開情報からわかる特徴
Anker(アンカー・ジャパン) 中国・長沙市(日本法人は東京) グループ売上の50.47%が充電・蓄電、70.22%がオンライン販売(2025年)
エレコム 日本(大阪) パソコンやスマートフォンの周辺機器を幅広く扱い、USB充電器・ワイヤレス充電器・モバイルバッテリーも販売
UGREEN(ユーグリーン) 中国(深圳) 2024年7月に深圳証券取引所に上場。充電類を含む周辺機器を展開。日本法人は2023年4月設立で、日本のAmazonでは2015年から販売
Belkin(ベルキン) 米国(1980年代に南カリフォルニアで創業) 2018年、鴻海グループのFoxconn Interconnect Technologyが約8億6,600万ドルで買収することで合意

出典:日本経済新聞 会社情報(エレコム)、エレコム 個人向け製品(2026年7月27日の保存版)、UGREEN 上場の発表、UGREEN 日本法人の会社概要、Belkinについて、Simpson Thacher(2018年3月27日)。

スマートホームやオーディオ・映像の分野では、比べる相手も別の会社になります。面接で競合との違いを話すときは、志望する職種が担当する製品カテゴリーで比べ直してください。

日本での採用:新卒・インターン・中途

入口は新卒・インターン・中途の3つです。公式の募集要項と求人一覧で確認できた内容を並べました。

区分 募集の内容 選考の流れ
新卒(2027年卒の募集。現在は終了) セールス&マーケティング職(EC戦略担当・リテール戦略担当)。英語は「おおむねTOEIC800点以上、業務内で意思疎通ができるスピーキング力」が必須 書類選考(ES課題を含む)→適性検査→1次・2次・3次面接→CEO面接→採用ディナー/ランチ→内定
サマーインターン(2028年卒向け。開催済み) 2026年8月19〜21日の3日間、本社で対面開催。定員20名程度。販売戦略などに取り組み、最終日にCEO・役員が講評 書類選考→適性検査→1次面接(オンライン)
中途など(2026年9月30日時点の求人一覧) 求人86件(正社員20件、契約社員25件、アルバイト・パート38件、インターン3件)。うち「キャリア採用」は48件 正社員の求人の多く:書類選考→1〜3次選考(Web)→採用ディナー/ランチ(最終面談)→内定。選考中に課題がある職種も

出典:2027年新卒採用の募集要項、Anker Summer Internship 2026、アンカー・ジャパン 求人一覧。

  • 新卒の枠は小さい:新卒の採用数は2023年度4人、2024年度2人、2025年度3人です(OpenWorkの職場情報。企業の入力、2025年9月時点)。募集要項では選考を「各ターム毎」に行うとしており、期を分けて進む形でした。日系の一括採用との違いは外資就活における通年採用で整理しています。
  • インターンからの道:サマーインターンで優れた成果を残した人には、特別選考ルートの案内や長期インターンへの招待も視野に入れていると書かれています。
  • 中途の正社員の職種:ブランドマネージャー、GTM(市場投入戦略)、アカウントセールス、ECサイトディレクター、SCM、データアーキテクト、経理財務、人事などです。求人の半数以上(55件)は直営店「Anker Store」のスタッフで、勤務地は東京・赤坂の本社、横浜のテックセンター(カスタマーサポートや修理)、全国の店舗に分かれます。

年収と働き方

求人票の給与は年俸制で、金額のレンジと英語の条件は職種ごとに違います。

求人 年収(求人票) 英語の条件
新卒(2027年卒) 500万円〜 必須:おおむねTOEIC800点以上とスピーキング力
アカウントセールス 550万〜1,000万円 歓迎:TOEIC700点目安(入社後に習得する意欲でも可)
ECサイトディレクター 600万〜1,000万円 必須:おおむねTOEIC600点以上(業務で読み書きできる)
GTM(市場投入戦略) 600万〜900万円 必須:TOEIC800点以上とスピーキング力
ブランドマネージャー 600万〜1,200万円 必須:おおむねTOEIC800点以上
シニアブランドマネージャー 800万〜1,500万円 必須:英語で会議の進行と交渉ができる。面接で英語の質問あり

出典:ECサイトディレクター、GTM、ブランドマネージャー、シニアブランドマネージャーの各求人と、上の新卒・アカウントセールスの求人。

  • 働き方(求人票):リモートワーク可(原則週3日出社)。フレックスタイム制で、週3回、11〜15時のコアタイムがあります。一部の求人には「賞与:年4回」とも書かれています。
  • 口コミ(OpenWork、2026年9月30日閲覧):正社員18人の回答で平均年収748万円(範囲500万〜1,650万円)。回答者28人の平均残業は月42.1時間です。
  • 企業が入力した職場情報(同サイト):月平均の所定外労働時間30.0時間、有給休暇の平均取得日数11.7日(いずれも2024年度)。平均勤続年数2.2年、平均年齢32.9歳(2025年9月時点)。

口コミは回答数が少ないため、幅を持って読むのが安全です。残業時間も口コミと企業の入力で差があるので、面接やオファー面談で配属先の実態を確かめてください。

受ける前の準備チェックリスト

複数の求人票や採用ページに繰り返し出てくる条件を、準備の項目に置き換えました。

求人票・採用ページの記述 準備しておくこと
求める人物像の「セルフスターター」「目標から逆算」「数字に基づいて思考」 自分で目標を置き、数字で結果を示した経験を1つ、過程まで説明できるようにする
ES課題、選考中の課題、インターンの販売戦略立案 Amazonの商品ページや家電量販店の売り場を実際に見て、担当したい製品の売り方について自分の仮説を1つ持つ
「多国籍のチームとスムーズに協業できる方」「海外本社との調整」 志望する求人の英語条件(必須か歓迎か、点数の目安)を確認し、英語での質問に答える準備をする
最終面談が「採用ディナー/ランチ」 形式が変わっても、志望理由と入社後にやりたいことを具体的に話せるようにしておく
2025年の自主回収と品質管理の改善 回収の理由と改善策を読み、品質やサポートへの関心として自分の言葉で話せるようにする

編集長Renの見解

最終面談が「採用ディナー/ランチ」のように食事の場になるとき、応募者が見られているのは、通常の面接より自然な場でのコミュニケーションや相手への配慮、社員と長時間一緒に働けそうかといった点だと私は考えています。食事のマナーを意識しすぎるより、店員を含めた周りの人への態度や、会話のバランスに気を配りたいところです。

ES課題や選考中の課題で販売戦略や施策の提案を求められたときの出し方は、次のように考えています。

  • 評価されやすい出し方:前提・課題・提案・期待効果がつながっていて、限られた情報の中で何を仮定したのかがはっきりしている
  • 逆効果になりやすい出し方:情報が足りないことを無視して断定する。見栄えだけを作り込み、根拠が弱いまま出す

上のチェックリストで挙げた売り方の仮説を課題に生かすときも、どんな仮定を置いたのかを添えて示すのがよいと思います。

新卒の職種にあった「EC戦略担当」のように、ネット通販(EC)の運営や広告運用に携わった経験は、売上・広告費・転換率(訪問者のうち購入に至った割合)といった数字で改善を説明しやすく、外資の中途採用で評価されやすい経験です。ただ、新卒でこうした仕事から始めるなら、つぶしが利きにくくならないよう、特定のプラットフォームの操作だけに閉じないことを意識してください。価格、商品、在庫、CRM(顧客との関係づくり)、ブランドなど、事業全体とのつながりまで理解しておくと、経験を生かせる範囲が広がります。

よくある質問

Ankerの競合はどこですか?

製品カテゴリーによって変わります。売上の半分を占める充電分野では、エレコム(日本)、UGREEN(中国)、Belkin(米国)などが日本でも充電器やモバイルバッテリーを販売しています。

Ankerはどこの国の会社ですか?

親会社のAnker Innovationsは中国の企業で、登記上の本社は湖南省長沙市です。深圳と香港の証券取引所に上場しています。日本での事業の中心はアンカー・ジャパン(東京・赤坂)です。中国に本社を置くほかの外資の例は、ByteDance 企業分析で紹介しています。

アンカー・ジャパンの新卒採用は何人くらいですか?

企業がOpenWorkに入力した情報では、2023年度4人、2024年度2人、2025年度3人です。2027年卒の募集はすでに終了しているため、2028年卒以降の募集は採用ページで確認してください。

英語はどのくらい必要ですか?

職種によって違います。新卒は「おおむねTOEIC800点以上」とスピーキング力が必須でした。中途は必須の職種と歓迎条件にとどまる職種(アカウントセールスなど)があり、水準は「年収と働き方」の表で比べられます。

まとめ:次にやること

  1. 採用ページと求人一覧を見る:新卒は募集の時期(ターム)とインターンの案内、中途は職種ごとの英語条件と年俸レンジを見ます。
  2. グループの数字と日本法人の話を分けて整理する:年次報告書の数字(製品別・チャネル別)と、日本法人のオフライン拡大や独自の裁量を、志望動機のどこで使うか決めておきます。
  3. 売り場と品質の経緯を自分の目で確かめる:ECと店頭の売り方を見比べ、2025年の自主回収の理由と改善策にも目を通しておきます。

志望動機の組み立てや英語面接の準備を一人で進めるのが不安な人は、外資キャリア相談も利用できます。

参考資料

外資転職・外資就活のキャリア相談|3ヶ月伴走サポート

【3ヶ月徹底サポート】外資転職・外資就活のキャリア相談を実施!手厚くサポートします。詳細は以下ページをご覧ください。

サービスページを見る